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第4回:導入事例カタログは、商品を雄弁に語る“顔”である
導入事例を読むワザ・作るワザ
導入事例を読むワザ・作るワザ(第4回)

導入事例カタログは、商品を雄弁に語る“顔”である

導入事例カタログは作るが、商品カタログは作らないという選択肢がある。

法人向けの商品で、営業の初期段階に販促に使える予算が限られている場合、印刷物の導入事例カタログやチラシは作るが、商品カタログは作らない。商品カタログは、パワポで作りプリンタで印刷したもので代用する――こうした割り切りをする企業がある。

「きちんとした商品カタログを用意せずにセールスになるのか?」と思うかもしれないが、意外とスムーズに商談が進む。法人向けビジネスでは、カタログを見た程度で採否を判断できる商品は少ない。詳細な資料をもとに検討したり、競合製品と比較してから購入することが多いからだ。

きれいな印刷カタログ、練り上げたコピーライティングの魅力が効くのは、最初の一瞬だけということになる。それでは、情報満載で質実剛健な商品カタログを作ればよいかというと、そういうものでもない。真剣な検討段階に入る前の見込み客の興味を引くのが難しくなってしまう。

導入事例カタログは違う。見込み客の多くが最初から興味を持つのである。「あの著名会社が採用してるのか!」とか「うちのライバル会社も使ってるの?」という具合いだ。さらに、システム図や導入規模から他社の利用実態を具体的に読み取って、自社の要求に合うかを(ある程度は)見極められると考える企業が多い。

採用を決めるために、社長や取締役会での決裁が必要になった場合でも、「○○社が採用している」という実績を示すと、決裁権者から反対される可能性を減らせる。導入担当者にとっても、使い勝手が良いツールなのだ。

見込み客の多くは、商品カタログは外側を彩る“衣装”であり、導入事例カタログは内実を示す“顔つき”として読み分けている。そして、服より表情を見たい法人顧客が多い。

なかでも、法人向け、外観や風合いを気にする必要がない、機能や効用が判断の中心、という性格の商品で、導入事例カタログや事例情報を重視する傾向が高くなる。具体的には、その分野のプロが使うソフトウェア、Webサービス(SaaS/ASP)、情報サービスなどが当てはまる。

導入事例カタログ優先のやり方は、少なくとも20年以上前から存在する。筆者が最初に目撃したときは驚いたものだが、前述のように理にかなった手法である。販売側と顧客側の両方が“うれしい”メリットは、以下のように3つにまとめることができる。

メリット(1)

販売した実績(採用実績)の方が、顧客にとっては確実で具体的

商品カタログは、機能やセールスポイントを説明する資料。売りたい意欲が強くにじみ出るので、顧客が本当に必要としているニーズとは微妙にズレることがある。一方で、導入事例カタログなら、顧客が実際に存在する事実と、使っている状況を具体的に読み取ることができる。

メリット(2)

発売時点で導入事例が存在する場合、販売側はすぐに情報を出せる

法人向けで展開するソフトウェアやWebサービスでは、あらかじめ特定の顧客に導入して機能や性能を煮詰めることがある。特定の顧客の委託で作ったソフトウェアのデキがよかったことを受けて、パッケージやネットサービスとして一般に売り出すこともある。
このように、発売開始の時点で導入事例が存在することがある。導入事例カタログは、商品カタログに比べると練り上げる要素が少ないので短期間で制作可能だ。多くの労力をかけずにすぐに情報を出せるのだから、セールスのために利用しない手はない。

メリット(3)

役に立たない商品カタログはあるが、導入事例カタログの失敗作は少ない

商品の発売に合わせて商品カタログを作ると、当初想定していた顧客ニーズと、実際の商談で見込み客が“食いつく”ポイントが異なることがある。マーケティング上の見込み違いというやつである。そうしたカタログを使うと営業効率が落ちるが、カタログを作り直すのはもったいない。そこで、最初はパワポの営業資料で見込み客の反応を探り、顧客にアピールするポイントがわかってから印刷物の商品カタログを作る。それまでのつなぎとして導入事例カタログを活用する考え方がある。

最後に、商品を選定する顧客側の人へのアドバイスだ。導入実績を尋ねるのは恥ずかしいことではない。この商品を選んで大丈夫かという不安を解消するために、「導入事例を知りたい」と思うのは正当で正常な反応である。「前例主義では、他に先駆けた先進商品を使ってビジネスを伸ばすことができない」と言うベンダーの煽り文句は、軽く受け流しておいてかまわない。
(続く)

著:須藤慎一(すどう・しんいち)
IT事業プランナー/ライター
技術系の商品や技術そのものを“解き明かす”仕事が中心。マーケターとして商品コンセプトを磨き販促ツールを取りそろえ、ライターとして文字で表現することが多い。

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第4回:導入事例カタログは、商品を雄弁に語る“顔”である

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