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第12回:「推奨広告」と導入事例は、ココが違う
導入事例を読むワザ・作るワザ
導入事例を読むワザ・作るワザ(第12回)

「推奨広告」と導入事例は、ココが違う

推奨広告と導入事例には似た要素が多いが、両者の違いを意識したことはあるだろうか? 推奨広告とは、著名人でも一般の人でもよいが、「商品を使ったところたいへんよかった」と、その人が利用を勧める広告だ。最近のテレビ広告では、世界の著名な女優やタレントを使って展開しているニキビ治療薬が代表だろう。英語では、テスティモニアル広告(Testimonial Ads)という。

推奨広告は、あくまでも広告である。商品を推奨する登場人物の発言は、広告の表現手法としての「セリフ」なのだ。登場人物が本心からそう思っている必要はない。登場人物は、利用者役を演じて推奨するセリフを述べただけという可能性がある。極端な場合には、「自分も利用者だ」という部分すらセリフかもしれない。これこそ、「推奨広告は信用できない」というイメージを持つ人が生まれる背景である。

ただし最近の日本では、まったくその商品を使ったこともないのに、推奨広告に登場して「利用者だ」と名乗ることは減っているという。過去に推奨広告に登場したタレントが、「その商品を使ったことはない。愛用者なんて、とんでもない」という発言が公になったことある。こうした情報が漏れると、商品とタレント両方のイメージを傷つける。そこで登場人物は、多少なりとも商品を利用したうえで広告に出るように関係者に求められるようだ。

真の利用者でなければ多くを語ることはできない。推奨広告に登場する「利用者」では、深い情報を語ることはできないだろう。そもそも、IT機器のような複雑な商品の推奨広告はやりずらい。ほんのちょっと使ってみただけの人に、利用者のような言葉を語らせててもリアリティが出てこないからだ。必然的に推奨広告は、ワンフレーズで短時間に伝える目的のテレビCM、スペースの制約が大きい雑誌広告に向いている。

つまり、推奨広告と導入事例は役割りが違うということである。両者を見分けられない読者・試聴者はいないと思うが、作り手の側に回ったときに導入事例と推奨広告の作り方を混同してしまう人がいる。これは危険なことなので、導入事例を作る場合には以下の点に注意するとよい。

(1)導入事例に著名人はいらない
読者は商品の利用者の話を読みたい(聞きたい)のであって、著名人であることを求めてはいない。たまたま著名人が、以前からの利用者ということなら話は別である。その場合には、推奨広告にもつながる導入事例が作れるかもしれない。
ただし、著名人のお気に入りのポイントが、商品の製造者側のアピールしたいポイントと一致しないこともある。「路線の違い」で反目する危険性すらあるので、導入事例と推奨広告を「いっしょに」作るのは難しい。たいていの場合は分離した方がよい。

(2)商品を語ることができない人の話はいらない
商品を使っている人や、商品の導入のために比較検討した人の話を読者は読みたい。これらの業務やプロセスに関与していない社長の話を載せても役に立たないし、読者の興味を引くこともない。
購入してくれた会社の社長の顔を立てる必要があるのなら、見込み客の会社の社長向けの別のカタログに載せた方がよい。それができないのならページ数を増やして、社長と現場の両方の話を掲載する。けっして現場の話を載せるスペースを削ってはいけない。

(3)導入事例に脚色は無用である
商品をよく見せようとするあまりに、利用者の発言をねじ曲げるような脚色を加えるのはよくないことである。正しくない情報を見込み客に伝えるのは不誠実な行為だ。ライバル会社の営業もその導入事例を見ている。事実と異なることは、意外と早く見込み客に伝わるものだ。さらには、導入事例に登場してくれた顧客が不信感を持つことだってある。
導入事例の読者の立場なら、導入事例に著名人が出ていたら、ちょっと注意が必要ということがわかってもらえるだろう。「これはもしかしたら推奨広告なのでは?」と気を付けて読んだほうがよいだろう。
(続く)

著:須藤慎一(すどう・しんいち)
IT事業プランナー/ライター
技術系の商品や技術そのものを“解き明かす”仕事が中心。マーケターとして商品コンセプトを磨き販促ツールを取りそろえ、ライターとして文字で表現することが多い。

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