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第11回:「取材依頼状」のやり取りで、正式な依頼を形に残す
導入事例を読むワザ・作るワザ
導入事例を読むワザ・作るワザ(第11回)

「取材依頼状」のやり取りで、正式な依頼を形に残す

「導入事例カタログで取り上げてもらってかまわないとお客様が言っているので、あしたインタビューに行きたい」と、営業担当者から突然のように言われたことがある。ちょっと待ってほしい。そのやり方は危険である。

導入事例で取り上げるのは、多くの場合は企業である。カタログなどを作る「紹介する」企業と、カタログなどに載る「紹介される」企業という2つの当事者がいる。紹介される企業が、「会社としてOK」ということでないと導入事例を公表できない。

担当者がOKと言っているからと言って、会社としてOKかどうかは分からない。インタビューで話をしてくれる相手が、社長などの最高決裁権者なら話は別だが、社長に話を聞くような導入事例は少ない。多くの場合には、商品の導入を決めた人や、日々、利用している現場の担当者である。たいていの場合、担当者は、自社の“内情”を述べたり、他社のカタログに載ってよいかを自身で決める権限を持っていない。

会社には会社のルールがある。こうした場合には、導入事例を作る側が、それ相応の手順を踏んで先方の会社にお願いしなければいけない。具体的には、先方の広報や総務などの部署から、会社としての了承を得る。その種の部門ががない会社の場合には、社長などの経営層や“お目付け役”のキーマンにOKをもらう必要がある。

こうした手間を惜しむと、最悪の場合には、カタログを印刷して配布を始めた後に、「弊社の名前を使う許可はどちらから取りましたか?」とか「そのような話は聞いていない」とクレームが届く。ケチがつくと、その導入事例はお蔵入りとなることが多い。そのお得意様との関係まで悪化する危険性がある。

先方の担当者と導入事例カタログへの紹介について交渉して、口頭で許可をもらうところまでは問題ない。その先、具体的なインタビューの日程を決めるまでに、次の作業を行って両社の意識合わせをするのが望ましい。

(a)会社として許可を出す窓口の確認
先方の担当者から、広報を経由するとか、役員の○○さんに話をすればOKなどを教えてもらえばよい。その先の社内決済を取る作業は、先方の担当者にお願いするのでもかまわない。

(b)取材依頼書を作成して渡す
先方の担当者の立場になれば、社内決済を得るためには資料が必要になる。そこで、取材の目的と、どのような用途で使うかを明示した取材依頼書を作り担当者に渡す。PDF版をメールで送って、社内調整をしてもらい、日程などが確定した段階でハンコを押したものを担当者に送るとよい。過去に作った導入事例のカタログやPDFがあるなら、添付すればなおのことわかりやすい。

筆者が長年使っている依頼書のテンプレートを紹介しよう。赤字の部分を書き換えて利用してほしい。テンプレートはこちら

「聞いてないよ」以外のトラブルとしては、取材内容をどのように利用するかで行き違いになることがある。あまり広く手の内を知られたくないので、「紙のカタログはよいが、Web掲載はダメ」という企業もあれば、会社を広く知ってほしいので「Web掲載が必須」という企業もある。

IT系の商品であれば、紙のカタログ、Webでの記事掲載、紙カタログのPDF版のサイト掲載、展示会の場でのパネルによる紹介あたりをお願いするとよい。

雑誌やWebの広告への掲載をお願いすることもできるが、広告となると警戒する顧客が増える。広告は一切ダメという会社、内容や表現についてのチェックが厳しくなる会社もある。そこで、広告目的の場合は広告だけを個別に依頼し、それ以外の用途と分離した方が了承を得やすく、成果物の使い勝手もよくなる。

以下は、導入事例の依頼を受ける立場になった場合の対応についてだ。前述のようなトラブルが起こると、あなたの社内での立場も悪くなるので、「会社としての承認」を必ず取っておこう。取材依頼書と過去に作った類似のカタログなどをもらってから、社内のネゴシエーションをする。取材依頼書の書式は自由だが、テンプレートの項目が全部入っているか確認するといい。

紹介してもらうという受け身の立場にとどまらずに、他社の作った導入事例カタログを「あなたの」会社の営業に活用することもできる。「我が社の取り組みがこんな風に紹介されました」と見込み客などに配布して、営業担当者が商談のきっかけとして利用することは珍しくない。

あらかじめ、導入事例カタログを営業に利用したいかを、営業担当者に聞いておくとよい。使いたいなら、導入事例カタログを作る側に必要な部数を伝えて、提供してもらうのだ。よっぽど多い部数でなければ、無料で提供してくれるだろう。導入事例を使って、両社がWin・Winのビジネス関係を作ることにつながる。
(続く)

著:須藤慎一(すどう・しんいち)
IT事業プランナー/ライター
技術系の商品や技術そのものを“解き明かす”仕事が中心。マーケターとして商品コンセプトを磨き販促ツールを取りそろえ、ライターとして文字で表現することが多い。

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第12回:「推奨広告」と導入事例は、ココが違う

第11回:「取材依頼状」のやり取りで、正式な依頼を形に残す

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第9回:はじめての導入事例カタログやWebページの作成

第8回:はじめての導入事例カタログやWebページの作成

第7回:導入事例に欠かせない4ポイント・7項目に注目しよう

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